このホームページでは、日本独自の芸術文化である日本庭園のことについて紹介していきます。また庭園と密接な関係である建築や石造美術のことについても、ディスクスペースの余裕がある限り紹介していくつもりです。
日本庭園の歴史は非常に古く、文献上で残っているものだけでも、ゆうに千有余年の歴史を持っています。では日本庭園の始まりはどのような形態だったのでしょうか。代表的なものとしては「環状列石」や「神池・神島」、「磐座・磐境」などがあります。何れも直接的には庭園の範疇ではないのですが、後の大陸からの文化の流入の際に、これらの形態が何らかの形で庭園に発達していった始まりではないかと思われています。たとえば石を環状に並べたり立てたりした遺跡として、秋田県にある大湯環状列石や北海道にある忍所路環状列石などがあります。これらの環状列石の遺構は縄文時代後期のものと推測されており、青森県の三内丸山遺跡などでも発掘されています。何の用途に使われたものなのかは解明されていませんが、現在のアートにも通じる感覚を持っており、見る者の興味を沸き立たせてくれます。この時代にはまだ庭園という概念はなかったと考える方が自然ですから、これを庭としての石組とみるのには無理があります。しかしながらこの時代における環状列石や、また山の中腹などに露出している岩などを信仰の対象として崇め奉った磐座などは、自然や神々に対しての信仰心から始まったものであり、このことから考察していくと、これらをさらに昇華させていったものが、現存している庭の石組へと変遷していくわけであります。その変遷過程の中で重要な役割を果たしたのが、大陸や朝鮮半島から流入してきた高度な文化、宗教、哲学などであり、これらの思想を背景とした意匠によって、日本独自の空間芸術としての庭園を造りだしていったのであります。つまり日本庭園の意匠の背景や石組には、自然に対しての敬いと同時に、宗教、思想などからくる、その時代に思い描いていた人間の理想郷を抽象的に表現した物であり、それを自然の素材を一切加工することなく、ある時は豪快に、ある時は繊細で穏やかな表情を見せるように作られています。それらが時代を超えて見る人に様々な感動を与えてくれるということは、各時代の作庭家の美的感覚が非常に優れていたという証でもあるのです。
それでは各時代ごとに現存している日本庭園の中で、私個人の好みや独断も交えながら、日本庭園の美しさや力強い構成美を見ていくことにしましょう。
地割 基礎工事完了。 竣工予定日未定(近日) |
石組について 基礎工事完了。 竣工予定日未定(近日) |
滝石組について 1999/08/25 |
橋石組の構成 70%工事完了。 竣工予定日未定(近日) |
飛石について 1996/11/01 |
庭園の垣根 1996/11/01 |
時代
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現在収録中の庭園
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上古,奈良, 平安時代の庭園 1998/06/12 |
: | 大湯環状列石(秋田県)・石像寺磐座(兵庫県) 平城京左京三条二坊宮跡庭園(奈良県)・毛越寺(岩手県) |
鎌倉時代の庭園 | : | 西芳寺庭園(京都府) | 室町時代の庭園 | : | 大徳寺大仙院(京都府)・大徳寺龍源院(京都府) 慈照寺(京都府) |
桃山時代の庭園 | : | 桂離宮庭園(京都府) | 江戸初期の庭園(1) | : | 大徳寺孤蓬庵(京都府) | 江戸初期の庭園(2) | : | 大池寺庭園(京都府)・南禅寺方丈庭園(京都府) 南禅寺金地院庭園(京都府) |
江戸中期の庭園 | : | 等持院庭園(京都府)・武者小路千家官休庵露地(京都府) | 江戸末期の庭園 | : | ただいま施工中 | 明治時代の庭園 | : | 市田市対流山荘庭園(京都府) | 現代の庭園(1) | : | 佐藤博物館庭園(長野県)・出雲市立図書館庭園(島根県) 宍道湖ホテル庭園(島根県) |
現代の庭園(2) | : | 大徳寺瑞峯院庭園(京都府) 東福寺本坊庭園(京都府) 1999/08/25 東福寺龍吟庵(京都府) |
収録中の庭園は、予告なく変更することがあります。 また、収録してある写真は、全て私(重森千青)が撮影したものであり、 如何なる理由があろうとも無断転載を禁じます。 |
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