眠り男の夢解き、夢の鑑定について 20代女性の夢の鑑定から: (ご本人の承諾を得て掲載させていただきました。) 私はどこかに行く途中のようで、駄菓子やさんのような店から一人の男性が、私に 「僕を覚えていますか?」と尋ねてきます。 はじめのうち私は誰だかわからないのですが、必死に思い出し、小学校のころの同 級生の名前を言ってみます。 その同級生となにかの話をしていると、私が「誰か」に呼ばれます。同級生との別 れ際に、名残惜しそうにしているので、自分から携帯の番号を交換しました。 呼ばれた「誰か」は、今私が実際に思いを寄せている人でした。 ふと気付くと、私の左手の薬指に結婚指輪がはめてありました。金でできている装 飾もないシンプルな指輪です。とても印象に残っています。 その夢のなかでも彼とはまだ結婚していないというのが思い浮かんだので、私は左 手から右手の薬指に自分ではめ変えました。 その後、帰宅したのですが、隣の家が見知らぬ独裁者のような権力をもった、ちょ っと狂った感じの男に占拠されており、私は自宅に入れませんでした。 なんとか自宅に入ることを成功させるのですが、今度は自分がその独裁者に狙われ てしまい、家にいることを諦め逃げることにしました。 私が逃げ出したことを悟られることなく、とてもうまく逃げ切ることができ、安心 して振り返ったところまでが記憶に残っています。 目がさめたとき、いま、思いを寄せている人を諦めようとしていたのですが・・・ 眠り男の鑑定: 思いを寄せている彼のことをあきらめないでいたほうが正解だと思います。 現状ではまだ一方通行のコミュニケーションであることをあらわしているようです が、あきらめてしまうことはありません。 駄菓子屋で会う同級生は、その人物との関係を暗示するものではなく、現状の恋愛 や人間関係での迷い、現状では得るものがなく、あきらめようとしているあなたの 気持ちをそのまま映しているようです。 しかし、同級生に話しかけられるのは、運命的な逆転、独裁者のイメージと重なり 彼との思いがけないコミュニケーションのきっかけを暗示するイメージになってい るようです。 左に付けた指輪はあなたの願望、右に付け変えた指輪は未来への期待を象徴し、指 輪を左手から右手に付け変えるのは、あなたの状況が願望ではなく、現実的な方向 に転換することを暗示しているようです。 「あきらめないで」と夢が教えているのかもしれません。 これまでのように内側にこもっていた忍耐期から、次第にあなたの運勢が思い通り の方向に転換していること、自分が解放されていく状況を伝えているようです。 確かに現状では非常に自分に無理をしているようです。彼の前で気後れしたり、過 去のあなたの恋愛観を引きずっている印象もあります。 どちらかというと彼はマザコンタイプ、ちょっと気まぐれな側面ももっているよう です。そういうところからいえば、あなたのほうから積極的に面倒をみてあげるよ うな感じだと喜ばれるかもしれません。もう少しがんばってみてください。 3カ月後の相談者の返信: うれしい報告をさせていただきます。 左手にあった指輪を右に付け替えたという内容の夢を以前鑑定をしていただいたの ですが、ほぼ夢のとおりになりました。 鑑定をお願いした頃はまったく彼とのコミュニケーションはなかったのですが、な ぜか今では連絡しあってます。 私をとりまく人間関係もガラリと変わってしまって、今はとても楽しく過ごしてい ます。 いままでも何か意味がありそうな忘れられない夢は何度か見ているのですが、眠り 男さんのホームページを見せていただいて「ああ、あのときのことを見ていたのだ な」というものがたくさんありました。 それでも今までは、事後に「このことだったんだ」というのがほとんどだったので 鑑定の正確さに驚きを感じてます。 夢って本当に不思議ですね。自分のことを自分で見るだけに、そのへんの占いなん か比べ物にならないですね。 それから、鑑定の中に彼の性格まで示唆していただいてましたが、あの夢の内容で そんなことまで分かってしまうんですか?あたっていただけに怖いです。(^o^)/ 現在の心と体の状態ばかりでなく、「未来」を読みとり、それについてアドバイスで きるのが、本来の「夢占い」、いわゆる「夢予知」です。 未来の現実というのは、そのまま「現在」に含まれているものです。 たとえば、紙の上に一本の直線を引き、その線上に「過去」「現在」「未来」という 三つの点を書き込みます。 真上からみれば、それはただ直線上に並んだ三点、時系列に並んだ三つの点ですが、 直線の方向に真横から見れば、それは過去、現在、未来が重なり合った、たった一つ の点になってしまいます。 そして、紙をゆっくり傾けていけば、一つの点はふたたび三つになります。 夢という現象が「現在」のあなたの姿や周囲の状況をよく映しているからこそ、時間 軸を取りはらい、視点を変えて読みとれば、あなたの「未来」の現実もそこに見えて くるのです。 夢の世界は、あなたの周囲で起こる変化、新しい出会いや縁、未来の状況や近未来に 起こる出来事でさえ、驚くほど正確に映し出していることが少なくありません。 自分のことだけを暗示しているもの、単に不安のあらわれだったり、自分の心理状態 から出ているものなら、夢についてずっとわかりやすく説明ができるのですが、実際 に私がおこなってきた驚くような夢の鑑定結果の数々・・・身内が突然事故を起こし たり、思いがけない状況にみまわれたり、突然幸運を拾ったり・・・夢は自分以外の ところで起こる状況や未来の出来事をかいま見せてくれることがあります。 夢の続きを見たり、望ましい夢の結果をイメージしたり、そのような心理的な働きか けで、心身のバランスが回復し、体や意識に大きな変化が起こることは以前から知ら れていますが、心理的な影響だけで、現実の結果まで大きく変えられるものではあり ません。 これまでの経験から、私が鑑定結果を伝えたために、依頼主に心理的な影響を与え、 それが現実として引き起こされたとは考えにくいところが多くあります。 なぜなら、鑑定結果を伝えた段階ですでにそれが起こっていたり、あきらかに依頼主 が夢をみた直後にそれを体験していることが、後々の返事で数多くあきらかになって いるからです。 (詳しくは眠り男の著作「願いがかなう夢占い」の鑑定実例をご参考に) 予知夢や正夢という現象が実際にあることからも、思いがけない未来の出来事や周囲 の状況でさえ、私たちの心のどこかでは、すでに目に見えない一本の線でつながって いるのかもしれません。 あなたがさらに年齢や経験を重ねていけば、単に深層心理的なものではない、人生の 縁や出会い、運命の必然をより深く実感できると思います。 植物の種が生長し、そのかたちを劇的に変えていくように、目に見えにくい運命的な 因果関係を、どこかで如実に映し出しているのも夢の世界の不思議です。 夢を的確に解釈するには、心理的な側面だけではなく、時代や文化的な側面、個人的 な経験を反映する側面、また、こういった霊的な側面も大切になります。 私の夢解きのアプローチは、まず相手を想うこと、感じる事、そして絵解きから出発 します。 魔物のイメージに代表されるように、「想念」というのは私たちのごく身近なところ にいつも存在しています。 私たちが何かを頭の中で想起するたびに、絶えず固有の波のようなかたちをつくって います。それは煙のようにあっという間に消えていくかわりに、「持ち物」に残存し たり、「夢」としてそのイメージを残す性質をもちます。 通常目には見えにくいのですが、確かにそれは存在しています。 私たちは心地よい匂いから下劣なものの匂いまでかぎわけられます。残念ながら、見 たくないものや聞きたくないものまで、感じるものはすべて、はじめから私たちの中 に存在し、そこから生まれ出ているみたいなのです。 その想いの一部は、人形、ぬいぐるみ、国旗や伝統的な衣服のデザインなど、象徴的 なイメージとして現代の生活の中にも存在しています。 「動物や自然を型どったもの」これは本来、長い歴史の中で、私たちの犠牲になって きたものたちへの鎮魂の想い、アニミズムを信仰する古代人の祈祷や宗教的な儀式に も使われた道具のひとつでもありました。 夢にはあなたの潜在的な意識や想念の世界、目に見えにくい心や体の状態が正直にあ らわれているのですが、それだけではなく、象徴的なイメージをもつ夢であれば、ど んなに奇妙奇天烈な内容でも、近未来の状況や出来事、あるいはずっと過去の状況ま で見えてくることがあります。 私たちは毎日「夢」という絵を描いているのです。 デザインや絵画、詩学などに造形の深い人なら、シンボリックなイメージや造形が、 時代や民族を越えて、単に心理的な意味を持つものでなく、ある種の力や普遍性をも っていることを経験的に知っているでしょう。 だから、夢のイメージやストーリーにも、時代背景や地域、夢主の性別や年齢、環境 や個人的な経験の違いを超えて普遍的な要素があるのです。 私が夢占いをする場合、メールや手紙、時には声を媒介にして、夢にあらわれた普遍 的なイメージと依頼主の潜在的な心の力を利用します。 私自身がおこなう夢解きのマニュアル、その情報はいつも依頼主の心の中に存在して います。 夢の意味やメッセージは一人一人違います。 同時に、共通のものもあります。 心の世界には、心理学でもまだ知られていないこと、心理学の常識をくつがえす現象 が数多くあります。 夢は広い心の世界、私たちのもう一つの体に入っていく異次元の門のようなものかも しれません。 また、私の夢占いは近未来の状況を読み解くものばかりでなく、過去に見た印象的な 夢について鑑定することもあります。 20代主婦の鑑定から: (ご本人の承諾を得て掲載させていただきました。) 今から書く夢は私が小学生の頃に見た夢ですが、何度も何度も繰り返し見た夢なの で今でもとても気になっています。 それはいつも夜のような雰囲気です。 私はいつも両親の寝室にいます。ドアを開けて、そこから出ていきます。 実家の階段を真っ暗闇の中、一段ずつゆっくりとあがっていくと、小さいながらも 踊り場がありました。なぜか私はその踊り場を真上から見ている状態になっていま した。 そこに突然真っ赤なだるまが2体あらわれたかと思ったら、床に落ちて割れます。 なぜか、いつもそこで目が覚めるのです。 目が覚めると、必ず「恐い」と感じていました。 暗闇の中、だるまの目だけがやたらと目についています。 眠り男の鑑定: これは小学生のころ、比較的低学年の頃によく見たものではないでしょうか。 二つの赤いだるまは当時のご両親の姿を象徴しているものかもしれません。 夢主がいつもご両親の寝室にいるのは、ご両親に対して甘えたい、保護を求める強 い願い、ご両親の愛情を求める様子が切実にあらわれています。 当時の家庭環境から、それが許されない状況だったのかもしれません。 絶対に倒れないはずのだるま、それが落ちて割れるのは、当時のあなたの非常に不 安定な心の状態、また不安定な家庭の状態を映していたようです。 あなたが両親から離れることへの恐れ、当時の事情から彼らに甘えられない寂しさ などを映しているようです。 階段の踊り場はあなたの精神的な自立への過程、また自立を強制されているような 状況を象徴しているようです。 夜の場面から、あなたはけっこう恥ずかしがり屋さんだったようですね。 両親に自分の思いをうまく伝えられなかった当時の孤独感やさびしさを反映してい るみたいですね。 後日の相談者の返信: まるで当時の私の頭の中をのぞかれたのかと思うくらい当たっていて、とても納得 できました。 私は生まれてからすぐに祖母がめんどうを見てくれたそうです。 家庭の事情があって、母親が私にかまえず、それからもずっと祖母に面倒を見ても らっていました。 当の母親が「育てた記憶がない」というくらい私はほったらかしでした。 この夢は私が小学校の頃、よく両親の寝室で昼寝したその日の夜に見たものだった ようです。 |